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【随時更新】新型コロナウイルスの妊婦・胎児への影響

2020年になってから急速に流行りだした新型コロナウイルス。

まだまだ終息の気配はありません。

「新型」とだけあって、詳しくわからないことが多いです。

一般の方はもちろん、研究者の方々にも分からないことだらけですので、情報がほとんどありません。

そんな中、妊娠中のお母さんは、より不安が募る毎日かと思います。

そこで、新型コロナウイルスが妊婦・胎児に与える影響について、現時点(2020年4月)で分かっている情報をまとめましたので、参考までにご覧ください。

こちらの記事では以下の内容をご紹介します。

1、新型コロナウイルスは妊婦・胎児へどのような影響を与えるのか

2、実際に新型コロナウイルスに感染した世界の妊婦と新生児の現状

3、新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえ、日本が行っている妊婦への対応

この記事を書くにあたって参考にした情報源は以下の通りです。

  • 厚生労働省
  • 国立研究開発法人 国立成育医療研究センター   
  • 日本産科婦人科学会 日本産婦人科医会
  • 日本産婦人科感染症学会
  • ⽇本感染症学会

原文を見たい方は記事の文末のURLより、 各ページの内容をご確認ください。

新型コロナウイルスの妊婦・胎児への影響

妊娠中の方の感染のしやすさについて

一般的に、妊婦は免疫力が落ちると言われることから、感染のしやすさが心配される部分ではありますが、参考にした文献ではいずれも、感染のしやすさは非妊婦と変わらないとしています。

日本では妊娠中の感染報告例が少なく、海外の報告例を参考にしているケースが多いですが、経過や重症度についても症状に大きな差は見られていないようです。

日本産科婦人科学会 日本産婦人科医会からはこんな発表がありました。

幸い、妊娠中の重症化率も一般の方と同じかむしろ低い値が報告されています。

集中治療室入室率なども、人口当たりになおすとむしろ低めの報告がなされています

日本産科婦人科学会 日本産婦人科医会 「妊娠中の皆さまへ」

この発表に対し、「妊婦だからって関係ないじゃん」と考え、心無い言葉をかけてくる方も中にはいます。また、「周りの人からなにか言われるのではないか」と心配になる方もいるかもしれません。

もちろん感染しないことが一番ですが、もし感染してしまった場合にもすぐに重症化するわけではないことを伝えたい一文だと考えます。

また、妊娠中の方は比較的若い方が多い(高齢者はいない)ことからも、重症度が低くなる可能性は想定されます。

しかしながら、妊娠中に肺炎になった場合にはうっ血しやすいので、新型コロナウイルスに関わらず、肺炎重症化につながりやすいとも言われていますので、油断はできません。

感染のしやすさ・重症度が非妊婦と変わらないということは、人並みには感染するということです。赤ちゃんを守るためにも、より感染予防に努めていきましょう。

胎児への影響

いずれの文献でも、妊婦が感染した場合でも胎児への影響は低いとされています。

死産、流産、先天性障害を起こしやすいという現状で報告はありません。

しかしながら、現状分かっているのは、妊娠後期に感染し、出産した場合です。

妊娠初期の感染例については、出産に至っていないため影響が分かりません。

今後の報告を待つ必要があるとしています。

レントゲン検査

肺炎の恐れがある場合には、胸部のレントゲン・CT撮影をすることになります。

この時に心配なのが「放射線量」ですが、胸部レントゲンは胎児に影響を与えるほどの線量はないため、安全としています。

治療薬の服用について

現在、いくつかの治療薬が試されていますが、これらの治療薬は妊娠中に限らず、状況を見て安全性を考慮し、判断していくものです。

特に妊娠中の方は、胎児への影響が心配されますので、より慎重に行っていく必要があります。

現状では7種類ほどの治療薬が試されています。その中でも「アビガン」は、いくつかの症状改善例がありますが、妊婦には使用してはならないとされていますので、投与はできません。妊婦に使用した場合、胎児の奇形などが起こる可能性があると言われています。

「アビガン」は再興型インフルエンザウイルス感染症(※かつて世界的規模で流行したが、その後流行することがなく、長期間経過しているもの。)が発生した時に使用することを想定され、開発されていた薬です。

授乳婦は服用ができますが、薬の成分が母乳中に移行することが確認されていることから、服用する場合は授乳を中止する必要があります。

一方で妊娠中でも使用できるとされる治療薬もあるので、その時の状況に応じて提案がなされることでしょう。

実際に新型コロナウイルスに感染した世界の妊婦と新生児の現状

実際に妊娠中に感染し、出産に至ったケースについて紹介します。

中国で新型コロナウイルスに感染した15人の妊婦

出産したすべての女性は回復した、との結果です。

11人の患者が出産(10人は帝王切開、1人は経膣分娩)、4人は研究期間の終わりにまだ妊娠していた。新生児仮死、新生児死亡、死産、または流産の症例は報告されていません。

AJR Am J Roentgenol. 2020;

中国武漢で新型コロナウイルスに感染した疑いのある29歳の初産女性

新生児は 生後2時間から16日までの 新型コロナウイルスの検査結果は陰性だったものの、体には抗体があった。

母親から生まれた新生児は、出生後2時間で抗体レベルが上昇し、異常なサイトカイン検査結果が出ました。IgM抗体レベルの上昇は、新生児が子宮内で感染したことを示唆しています。IgM抗体は胎盤を介して胎児に転送されません。2乳児は、母親がCOVID-19と診断してから出産までの23日間暴露された可能性がある

JAMA. 2020 Mar 26. doi: 10.1001/jama.2020.4621.

中国の新型コロナウイルス感染症と診断された妊婦から生まれた33人の新生児

33人中30人は陰性で産まれ、3人は陽性。

陽性の3人は発熱・嘔吐などの症状があったが、数日後には陰性が確認されている。

検査での陽性反応を確認したのは生後2日目のため、子宮内感染か、出産後の感染かは定かではないが、羊水からウイルスが検出された例もある。

33人の乳児のうち3人(9%)が早期発症型SARS-CoV-2感染を示しました。出産中に厳格な感染管理および予防手順が実施されたため、新生児の上気道または肛門におけるSARS-CoV-2の発生源は母体起源であったと考えられます。

JAMA Pediatr. 2020 Mar 26. doi: 10.1001/jamapediatrics.2020.0878.

まだまだ情報が少ない

無事に出産できるケースが多いようですが、上記は一例にすぎません。

子宮内感染が疑われる案件もあることから、新型コロナウイルスは胎盤を通過する可能性があるということです。

妊娠中のお母さんにとって、より気を引き締めるほかありません。

自分のおなかに赤ちゃんがいる経験は女性にしか体験できませんし、赤ちゃんを守りたい気持ちはより一層強まります。人と密集しない場所での散歩や、信頼できる方との電話などで、感染予防をしつつも気分転換を行っていきましょう。

新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえ、日本が行っている妊婦への対応

職場での配慮の要請

経済団体や労働団体(※)に対して、妊娠中の女性労働者等(非正規雇用労働者を含む。) に配慮した取組(休みやすい環境整備、テレワークや時差通勤の活用促進等)への協力を要請。 (令和2年4月1日)

(※)「経済団体」として、日本経済団体連合会、日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会、 「労働団体」として、日本労働組合総連合会 に対し要請。

厚生労働省 妊婦の方々などに向けた新型コロナウイルス感染症対策 https://www.mhlw.go.jp/content/11925000/000618009.pdf

各団体に要請はしているそうですね。会社がどこまで対応してくれるかはわかりませんが、相談してみるのもよいでしょう。

妊婦へのマスクの配布

妊婦に対して、洗濯することで再利用可能な布製マスクを国で一括で購入した上で、 市町村の協力を得つつ、子育て世代包括支援センターや保健センター等において、 母子健康手帳の交付時や既に妊娠している者と面談時などに配布。

厚生労働省 妊婦の方々などに向けた新型コロナウイルス感染症対策 https://www.mhlw.go.jp/content/11925000/000618009.pdf

厚生労働省では、子育て世代包括支援センターや保健センター等においてマスクを配布するとしています。(2020.4.1現在)

マスク不足でお困りの方は、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。

新型コロナウイルスの妊婦・胎児への影響 まとめ

ほとんどの文献では、感染のしやすさ・重症化については「非妊婦と変わらない」としています。

しかしながら、詳しくわかっていないことが多いということも現状です。

現時点での情報では

・妊婦も人並みに感染するが、特段感染しやすいわけではない

・重症化のしやすさも人並み

・胎児への影響はほとんどない(報告がない)とされる

ということです。

「感染のしやすさ」ですと、おなかに赤ちゃんがいる妊婦は、より感染予防に努めている分、ウイルスとの接触は少なくなるのではと考えます。

万が一感染してしまっても、胎児への影響(死産・流産・先天性異常)の可能性が低いという面では救いがあるようにも思います。

「重症化のしやすさ」ですと、肺がうっ血しやすいと言われてはいるが、妊婦で喫煙している方は少ないですし、食事に気を使っている方も多くいらっしゃるので、基礎疾患がなければ重症化もしにくいものではと考えます。

妊娠中の方はおなかの中に赤ちゃんがいるので、より神経質になってしまうのは当たり前です。

ただ、今できることは手洗い・うがい・マスクなどでの予防を継続していくことだけです。

いつ終わるかわからない不安の中、出産を迎える方もいます。

出産の際に感染していると赤ちゃんとの面会・授乳ができなくなってしまいますので、引き続き感染予防に徹していきましょう。

※最新情報がありましたら、随時記事を更新していきます。

参考文献

■厚生労働省:「妊婦の方々などに向けた新型コロナウイルス感染症対策」をとりまとめました   https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10653.html

■厚生労働省:新型コロナウイルスに関する Q&A (英語、中国語、韓国語対応あり) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html

■国立研究開発法人 国立成育医療研究センター :妊婦さんの新型コロナウイルス感染症について - 母性内科と妊娠と薬情報センターより - 妊婦さんの新型コロナウイルス感染症に関するFAQ https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/perinatal/bosei/covid_bosei_kusuri.html

■日本産科婦人科学会 日本産婦人科医会 :「妊娠中の皆様へ」http://www.jsog.or.jp/uploads/files/news/20200407_COVID19.pdf

■日本産婦人科感染症学会:新型コロナウイルス感染症について 妊娠中ならびに妊娠を希望される⽅へ  http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/corona_200201.pdf

 ⽇本感染症学会:新型コロナウイルス感染症 http://www.kansensho.or.jp/modules/topics/index.php?content_id=31

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